dm-lcがLWNで紹介されました

Linux Weekly News(LWN)は、Linuxの世界で一週間に起こったことのダイジェストを紹介するサイトです。LKMLには、日々、大量のパッチが投稿され、世界中のカーネル開発者が注目しています。しかしこれを、特定の分野だけならばいざしらず、全体を追うのは容易ではありません。LWNは、注目の機能やアップデート/パッチを端的にまとめて紹介するため、「今、Linuxで何が起きてるか」を大まかに追うことが出来ます。そのため、多くの人に注目されています。Linuxの最新機能についていくことは、Linux開発者の楽しみだからです。Linux世界の公式ニュースペーパーと言ってもよいでしょう。糞みたいな社内報とは格が違います。その中から興味の合うものをじっくりと掘り下げていくスタイルが一般的です。

従って、LWNで紹介されることは、自分のコードの存在を多くの開発者に知ってもらうための有力なオポチュニティです。dm-lcは、なんと、LWNで紹介されてしまいました。http://lwn.net/Articles/562638/ Patches and UpdatesのFilesystems and block I/Oに書いてあります。

LWNに紹介されるということはすなわち、LWNの中の人に注目されたということです。彼らはLinuxの最新機能を追い続けている種類の人間です。山のようなパッチの中からこれは面白い紹介すべきだと思うものをピックアップして、紹介します。その彼らに注目されたのはとても光栄なことです。このパッチには私の制作物のすべてが貼り付けています。世界中で多くの開発者がdm-lcのドキュメントを読み、コードを少しくらいは読んだかも知れません。Linus Torvaldsも、読んだかも知れません。もしDavid Cutlerが実はLinuxのファンであれば、彼も読んだ可能性がある。ストレージカーネル野郎の多くが、dm-lcの存在を知ったはずです。私を始めとしてLWNを購読してもいないようなやつはヤブだ。

今、dm-lcはdm-develにおいてv2パッチを提出し、マイクのコードレビューを待っています。彼は8/2にコードレビューを約束したが、一向に返答をくれない。もうしばらくは待ちます。3300行のコードを読むのは、いくらそのコードがクリアであっても厳しい。formalレビューをするからには、完全にとんちんかんなコメントは出来ないでしょうから。これは、カーネルなのです。そこらのカジュアルなユーザランドプログラムとは違う。我慢が出来なくなった時には、v3パッチを出して、レビューよろしこという一文を付け加えます。このレベルのレビューをこちらからお願いするというのは、気が引けます。10万ほどお金を払ってでもやってもらいたいくらいです。金で解決出来るなら簡単だ。ふつうのカーネル開発者は、社内でレビューしてもらってから外に出します。私はその後ろ盾がないけど、才能を考えれば妥当なハンデでしょう。

なお、この件は、@naota344さんに教えてもらいました。LWNとは何か、それに掲載されるということは何を意味するのかも教えてもらいました。ありがとう。そしてやはりLWNは購読しないといけないかも知れない。

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