ここ最近、私は減量をしており、ちょっと前の健康診断では77kgあった体重がもう73kgを切ろうとしている。その間も、バーベルスクワットのトレーニングを続けており、しかも重量を上げ続けている。一番最近のトレーニングでは170kgを6repsした。
パワー種目は一般に、体重が重い方が有利である。持ち上げる重量と自分の体重の比が小さくなるからである。また、体重が重い方が筋量が多いからである。
これをもって、フォーミュラというわけのわからない体重換算値(ボクシングのパウンド・フォー・パウンドを数値化したようなもの)があるのだが、身長が小さい方がリーチが短く、また身体もリーンに保ちやすいため、この指標はどうかしていると思うが、今回の話とは関係がないのでここまでとする。とにかく、体重が重い方が重いものを持ち上げられるというのは事実である。
筋量を増やすためにはオーバーカロリーをする必要があると言われる。これはどこに根拠があるのかは不明だが一般に信じられてるし、私も「オーバーカロリーをした方が筋量を増やしやすい」というレベルであれば疑わない。仮にこの仮説が真とする。
すると、私は、筋量は増えていないというかむしろ減ってるはずなのにスクワットの重量が上がっていることになる。これはなぜか?スクワットのフォームがよくなったからだと断言出来る。
体重を適正に近づけ、脂肪を削ることによって、身体は動きをコントロールしやすくなる。従って、これだけでもより安定したスクワットが出来るようになる可能性はあるのだが、私はさらに、スクワットのフォームを訓練した。
具体的には、風呂あがりに、和式便所で座るポーズをとる。そしてその時は出来るだけ状態を直立に保つ。これだけである。
和式ポーズは下半身においてはそのままスクワットの姿勢であるが、上半身は違う。もし、うんこをする時のような姿勢でバーベルを担いだら、重心とバーベルとの距離が離れすぎておそらく前につぶれてしまうだろう。従って、スクワットをする時は出来るだけ上体を直立とする方が理に適っている。とりわけ、上体の長いアジア人はそう努めるべきである。
中国拳法には馬歩という姿勢がある。これは、腰を落とし、その上で上体を直立させる。馬歩は重心の安定を狙った姿勢だが、これはすなわち、アジア人にとっては馬歩こそが究極のスクワットフォームであると中国4000年の歴史が証明しているということだ。和式ポーズのまま上体を直立させる訓練は、実は馬歩そのものなのである。
こうやってスクワットのフォームが安定すると、重い重量を使った時に前につぶれて怪我をする可能性を軽減させることにもなる。和式便所が淘汰されて日本人の足腰は弱くなったと言われる。その代わりに、バーベルスクワットをしなければいけないということではないだろうか。ジムで会いましょう.