文章力を上げるために里中李生の本を読もう

わかりやすい文章を書くためにはルールがある。

  • 構造化
  • 時制
  • 事実と考察をわけること
  • 1段落で1つのことを言うこと
  • 文を短く保つ
  • 正しい副詞の位置
  • 文の論理関係をはっきりさせる
  • 「し、し、」「が、が、」をやめる

など、こういったものは論文を書く上で学ぶことになる。 一度体系的に学んでおくことは理系・文系によらず、大切なことだ。 おれのいた研究室ではまずこれを読み、読める文章を書く能力を養う。 分厚い本ではない。一度読むといい。

おれは今まで色々なジャンルの本を読んできた。 意外なことかも知れないが、里中李生の本は、 理系の文章的な男らしい文章を書く上でのエッセンスが詰まってるような気がするため紹介する。

里中李生というのはどういう人なのかというと、 おれが彼の本を読んだのは、競馬について書いていたからだ。 おれは高校生の時に競馬にハマり、それで大学受験が破滅したわけであるが、 とにかく競馬に関する本は色々な本を読んだ。 里中李生もその一つだ。

馬券には色々な種類がある。 おれが始めた頃は単勝と複勝と馬連、枠連くらいしかなかったと記憶しているが、 ちょうどディープインパクトが現れるくらいの時からJRAがぬるいファン層を 競馬に取り込もうと画策し、少ない金額でも大きいリターンが得られる可能性がある 馬単や三連複、三連単などの馬券種を作った。 これらは万馬券になることも少なくなく、100円でも1万円になると思えば、 宝くじ気分で買えるというわけだ。 一方で単勝5倍の馬で1万円払い戻すためには2000円の馬券を買わないといけない。 これでは、ギャンブル要素が強くなり、一般層は取り込めないと考えたわけである。 最近ではロト6みたいなやつもあるらしい。競馬は面白くなくなった。

里中李生は単複しか買わない。 複勝で保険をかけて、単勝が買った時だけ利益を得る。 当然、倍率が低いため賭ける額も大きくなるが、いわゆるテラ銭 (単勝と複勝のみ期待値が80%で、他はもう少し低い)のことを考えても 理に適った馬券術だとは言える。

しかし、里中李生が単複しか買わない理由はそんなところにはない。 彼が単複を買う理由は、とどのつまり「一頭の馬だけしか考えたくないから」なのだが、 予想をするという観点ではその方が競馬が簡単になるからであり、 観戦する観点では一頭の馬だけを見ていた方が面白いからであり、 どちらも納得が行く理由であるが、次に述べる理由がぶっ飛んでいる。

「一頭の馬すら見つめることが出来ない男が、一人の女だけを見つめることは出来ないから」

これだけで里中李生にぐっと惹かれたはずだ。

彼自身は肉体的には虚弱であり、おれのような純粋な高テスタイプ(純テス)ではない。 しかし、精神は高テスであり、常に男らしくいることを心がけているタイプなので、文章を書く上でも 高テスマインドが染み出している。自然と、文章は男らしくなり、理系的になってくる。

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