の続きです。
www.youtube.com1着ケンブリッジ2着サニブラウンを予想していたけど、1着はサニブラウンだった。しかも天候最悪の中、10.05。そのタイムもすごいが、2着の多田に0.11、3着のケンブリッジに0.13の差がついてることから見ると、もしかしたらサニブラウンは世界陸上で9.8台を出してしまうのではないかとすら思えた。ケンブリッジも桐生も昨年と同じような天候の中同じようなタイムであり、この差は信用出来る。予選準決でも10.06で走ってるのだから、全くフロックではない。
もともと、城西コーチ山村さんの「今はとりあえず好きなように伸び伸び走らせよう」という天才教育の結果無駄のあるフォームだったけど、高校卒業してから海外のコーチをつけて本格的にフォームを改善して、以前に比べて上半身が安定して、力強く前に進むようになった。また身体自体もかなり筋肉質になっていて、wikiには188cm74kgと書いてあるけど80kg近くあるように見える。他の日本人スプリンターと並んで走ってると、腕や脚が一回り太いのが分かる。188cmあって74kgはあり得ないだろう。
サニブラウンは将来的には世界レベルのトップスプリンター(オリンピックでメダル取るレベル)になることの出来る素質だけど、さすがにまだ若く身体が出来上がらない(テストステロンのピークは通常、25歳くらいで来る)ので今ならケンブリッジの方が上と思っていたが、高校卒業して海外に拠点を移してから何が起こったのか突然覚醒しており、もはや日本には敵はいなくなってしまったことになる。これなら全米学生選手権も勝てるのではないか。
2着の多田もフロックではなく、ケンブリッジと桐生を下しているのだから本当に実力があったことになる。ゴール後に悔しがってるのが印象的だった。準決・決勝と両方ともサニブラウンに交わされて相当悔しかろうと思う。本人も後半が課題だとは言っているため、今後は強化してくるためまだまだ期待出来る。というかなぜ多田が後半に弱いのかがおれには理解出来ていない。スタートもただ出が速いというわけではなく、序盤は大腿の前側を使って走り、後半に力を温存する理想的な走りに見えるのだが。ガトリンが多田を褒めたというが、ただ出が速いということではなく、その点を褒めたのだろう。もしかしたら多田は雨が苦手なのかも知れない。実際にはサニブラウンとは準決程度の差しかない可能性もある。
3着のケンブリッジは案外雨が苦手なのかも知れない。なんかスタートでものすごく出遅れて、身体が立つのも早かった。しかし後半はちゃんと伸びて桐生を交わしており、さすがに速い。サニブラウンとは序盤の差がそのまま結果になってしまっていた。ケンブリッジはスタートを磨くともっと速くなる。身長も180cmと超高いわけではないのだから、もう少しスタートが速くてもいいのではと思う。世界陸上に期待。
桐生は、覚醒したサニブラウンを除けば一番速いと思っていたが、今回も全くダメだった。プレッシャーに弱いのか、プレッシャーがかかるとダメな走り方なのかよくわからないが、大舞台で力を出せないのは致命的だと思う。今回の負けを反省して、今後につなげてほしい。まだ若いので、焦らずにやってほしい。
山縣は今回はやはり調整不足だった。100mはボルトであっても調整がまだだと10秒台で走ってしまうようなシビアなものなので、怪我明け一発目ではこんなもんだろうと思う。この負けで猛烈に評価が落ちるということはないし、復活に向かってがんばってほしいと思う。まだ25歳ということもあり、引退を考えるほどではないと思う。ただ、今後オリンピックや世界陸上に出れる可能性はかなり低くなってしまったと言えるし、おれは山縣はコーチの方が向いてるとは思うので、早い段階でコーチに転向するのも日本陸上界のことを考えるとありだと思っている。
総括すると、サニブラウンはもともと伸びてくることは分かっていたが思っていたより早く伸びてきてびっくりした。多田のような新星も登場したことによって日本の短距離はますます面白くなったのではないか。一方で、桐生や山縣のように世界大会の常連だったのにも関わらず突然落選してしまう選手も出てきていて、シビアだなと感じる。
明日は200mの決勝なので、天気がまた微妙っぽい感じではあるが、サニブラウンは200m向きというのは間違いないため、19秒台に期待しよう。たぶん勝つのはサニブラウンだが、200mのエース飯塚がどこまでサニブラウンに食いつき、タイムを引き出せるかが見どころといえる。
おれの予想は、晴れならば
1着 サニブラウン 19.98
2着 飯塚 20.07
3着 藤光 20.25