おれはアガサ・クリスティのミステリ小説が好きで、 数えてみると実に17冊も読んでいる なかなかのクリスティマニアだ。
一番衝撃的だったのがアクロイド殺し、 みなさんもポワロはどうかな?
アガサ・クリスティの小説は、推理小説ではあるけど、 登場人物のポワロやマープルは常に、心理的手法を使う。 つまり、犯人は何を考えていただろうか、どんな人物だろうか、 そういった心理面から犯人にアプローチしていく。
時には、過去に起こった事件について、現在得ることが出来る事実を元にして、 実際に何が起こったかを魔法のように再現していくという物語もあった(五匹の子豚。これもなかなかおもしろかった)。
心理描写のうまさこそがクリスティの本領であり、それが推理小説に生かされているだけなのだ。 だから、登場人物ははじめ、誰が誰だかわからないが、物語が進むにつれてそのキャラクターが明確になっていく。 これが、クリスティ小説の面白さの本質であると考える。
ここでは名探偵ポワロになりきって、ルシファー家の謎を明かしてみたい。
ルシファー家には考えてみると謎が多い。どれも非常に興味深いものだ。情報を整理しよう。
- ルシファーは現役で東大理三に落ちたあと、空白の4年間がある。国試に落ちても来年もまたがんばりますとすぐに言える男が どうしてこの時ばかりは完全にダウンしてしまったのだろうか?
- 弟は高卒らしい。父親が慶応理工。兄は中学受験もしている。教育の大切さは理解してただろうに、なぜ弟は大学に進まなかったのだろうか?
- なぜ弟は同居しているのか?こんな兄がいたら嫌だろうに、おれならばすぐに家を出る
- ルシファーの学費は弟が払ったと言う話がある、それが事実だとするとなぜだろうか?
- 弟はプログラマをしている。パパファーが死んだあとMIT東京を引き継ぐとしたら弟の方が適切である。もしパパファーが存命中に弟がMIT東京を一緒にやっていたとしたら、なおさらそうなるはずだ。しかし実際にはルシファーが一人でやっているように見える。なぜだ?
ルシファーと弟の関係、過去にあった事件については以下のスレッドが参考になった。 2014年のことらしい。 当時は東大の学生だっただろうから、働かないから出ていけと言ったのがどういう意図だったのかはわからないが、 弟がルシファーのことを殴り、シャツを引き裂いたというツイキャス内での事件があったらしい。 動画を持っている人がいたらほしい。
おれはルシファーについて去年から注目しはじめた新参だから当時のことはよくわからない。 しかし、この1年だけでも随分と多くのことがわかってきた。 同じ日に同じ中学を受験していたという不思議な縁もあり、ルシファーに対して強い興味がわき、 現在に至るまでたくさんの考察を残してきた。 しかしよくよく考えてみると、 一人の人間に着目してここまで考察を繰り広げられる人間というのもなかなかの異常者だ。 それは間違いない。
この件に関して、 おれは最初、パパファーは極端な長男至上主義であり (自分の名前から一文字与えてることからもそう思った。弟はそうでないのに)、 すべてをルシファーに突っ込んだのだと思っていた。 その上、弟にも兄のために自分を犠牲にするように洗脳したのだと思っていた。 そうであれば、弟がルシファーを殴ったあと震えながら 「もう家にお金を入れない」と言ったことにも説明がつく。 洗脳に抗いながらやっと出せた本心だったからだ。 これならば、パパファーとママファーがルシファーに対してやたら優しい理由も説明出来る。
しかし、今にして思うとこれは突拍子もない思い込みだった。
おれは椅子の背もたれによりかかり揺られながら、目を閉じながら空白の4年間にあったことを想像してみた。 東大の不合格がわかった日、パパファーはルシファーになんと言っただろうか? それに対してルシファーはどう反応しただろうか? 弟は何を決断したのだろうか? そして、すべてを説明可能な一つのシンプルな結論にたどり着いた。
しかしその結論が真実だとしたら、ここに書くにはあまりに、あまりに残酷だ。
(追記)
おれはルシの弟を特定しています。 ただ、ルシ弟には同情があるため、これ以上掘り下げる気はありません。