木場ギャザリアの前では祝日になるとイベントが行われる。基本は幼児向けのイベントで、私はただ通りすがるだけだが、今日のイベントは楽しめて、たぶん観客の中で一番楽しんでしまった。(35歳・独身)
今日来ていたのは生山ヒジキ(いくやまひじき)という縄跳びアスリートで、縄跳びのギネス記録を9個も持っているとのことである。アスリートとしてはイチローが7個で、それを超えて日本で一番ということになる。
私は近くの椅子に座ってコーディングをしていたらたまたま「ギネス記録」という言葉が聞こえたので、これはただ事ではないと思いコーディングを中断し、イベントを見ることにした。
そこには騎手の幸か、ナポリタンブログのイートナポに似てるお兄さんが縄跳びを持って立っていた。
私が駆けつけた時にはすでに4重跳びが始まっていた。しかし4重飛び一回なら、まぁ出来る人はいるだろうと思うのですごいとは思わなかった。しかしその次にやった5重跳びはさすがにすごかった。縄が全く見えなかった。この時点で良いものを見たと思った。なんというか、ドラクエのはやぶさの剣というのはリアルではあんな感じなんだろうと思う。
ギネス記録保持者はさすがにやべえと思ったのは、後ろ5重跳びをした時である。これはさすがに限界に近いのか、表情からはかなり本気でやっていたように見えたが、実際はまだ余裕があっただろうと思う。というのも、片手にマイクを持ちながらやっていたので。あまりさらっとやってしまっては盛り上がらないので、ある程度難しいフリをする小賢しさがあった。
さすがプロということか、ショーを通じてマイクを床に置くことはなかった。トークも、決して面白くはなかったが、場を盛り上げてはいた。基本的には、縄跳びが速すぎると見えませんよねとか、成功したら拍手くらいしてくださいねという自虐トークか、本気出すぞといって服をマトリョーシカ式に脱いでいくような典型的なギャグだったが、最低限は満たしていた。ムダ毛の処理もしていた。
もしかして疑惑のよしもとの芸人なのでは?と思ったが、自分で事務所を持っているらしい。なんかかっこいい。
それから、観客とぬるい共演がはじまった。観客がリズム良く上に跳ねるのを見計らって後ろからヒジキがスロットの目押しのごとく、縄跳びを後ろから一緒に飛ぶという芸で、これは結構すごかった。参加した女の子はリズム感がおかしい跳び方をしていたし、もちろん高さも低かったからだ。これをぎりぎり通すのは、さすがだった。本当に数センチの差だったと思う。
それから、世界大会で行ったフリースタイルの縄跳びが始まったが、縄を使った新体操か、ぬるいヨーヨーみたいなもので、あんまりすごい感じはしなかった。音楽もださかった。
そしてこれが本当にすごすぎて思わず爆笑してしまったところなのだが、ヒジキが持ってるギネス記録のうち一つを見せるということになった。ヒジキが持ってるギネス記録の1つは、24時間耐久縄跳びで、記録は15万ちょっと。これは、前にアメリカ人が持ってた記録を残り3分で逆転して少しだけ更新したというものらしい。15万回というのは、計算すると1秒に1.73回のペースである。成人男性は、このペースで30分縄跳びをすると、400kcalほど消費するらしい。つまり、これを24時間続けるということは、この48倍つまり19200kcal消費することになる。実際にはヒジキは縄跳びをより効率的に飛ぶからよりエネルギー効率も良いだろうが、それでも、相当過酷な挑戦であることはわかる。ツールドフランスのタフなステージの消費カロリーが8000kcalくらいと言われているから、まさにアスリートといえる。おそらく中間で栄養を補給しながらのチャレンジとなるのだろう。
それで、ギネス記録のうち24時間耐久縄跳びを見せ・・・るわけないでしょ。というお決まりの寒いギャグをかましたあと、もう一段氷点下のギャグを挟んで彼がやったのは、
後ろ二重あやとび10秒間
実際のギネス記録では30秒間で行われて、その記録が66回らしいのだが、今回はショーということもあり、最後の10秒だけ行った。
これがギャグのように速かった。10秒間で爆発的に縄跳びが回っていき、それは「スプリント」と呼ぶにふさわしかった。完全にスターバーストストリームだった。
東京五輪の観戦チケットを持っているようなので、縄跳びで負かして観戦チケットを手に入れよう。
ヒジキ監修のオススメ縄跳びがこれだそうです。(他の色もあります)
>今回のショーでも変わった縄跳びを使っていて、なんだろうと思って調べたらヒジキ監修の縄跳びがありました。
本も出してます。
生山ヒジキの公式サイトはこちら。