高テスといえば肉。 その代表格であるステーキを焼くには高温が必要だ。 高温で素早く表面を焦がす。 この焦げにうまみがある。これをメイラード反応という。 そして、その熱とコーティングフライパンはとても相性が悪い。 熱によってコーティングが破損してしまうからだ。
したがって、ステーキを焼くには鉄製のフライパン一択となる。 おれはステンレスのフライパンを使っている。
ステンレスフライパンを使う時はまず思い切り熱くする。 そして、少量の水を垂らしてコロコロ転がるのを確認してから料理を始める。 この、水がフライパンの上でまるでリニアモーターカーのように浮く現象を ライデンフロスト現象という。 下が圧倒的に熱いと、水が一気に蒸発し、それによって浮く。 しかしその蒸気を再度吸収するマッチポンプ状態になるから、水滴は小さくならないで転がり続けるという不思議な現象が見られる。
まぁ、底辺の者なので細かいことはわからないが楽しいことは間違いない。 こんなことを一人でやって喜んでるのだ。独身男性(元二月の勝者)というのは悲しいものだ。
一方でそんなステンレスフライパンにも弱点がある。 高温(200度-)でしか使えないという点だ。 ステンレスフライパンを低温で使うとどうなるか。 食材はフライパンにひっついてしまう。 高温にしないと使えないということはどういうことかというと、 使える油が限られてくる。 油が焦げてしまう温度を発煙点という。 これは油によってばらつきがあり、おれは入手のしやすさと 安さの観点から、ひまわり油を使っている。 ひまわり油の発煙点は230度で、まず焦げない。
こんなのを使っている。 前はカルディに安いのがあったのだが、売らなくなってしまった。 カルディは完全にグミ屋だ。
ステンレスフライパンはこのように、高温で使うため、 ぶちこめる食材は限られてくる。 まず、野菜は厳しい。 野菜は焦げるとアクリルアミドが生成され、これは発がん性がある。 それに実は、鶏肉やベーコンの類も厳しい。 これらは高温で焼くと油がハネてしまい、実際におれは手首をやけどした。 闘気に満ちた高温の油は、おれのドラゴニックオーラを貫通し、皮膚にダメージを与えた。 それから半年ほど経ったが、うっすらと痕が残っている。 ベーコン野郎は危険だ。
こういった偏差値が高い食材の場合、コーティングフライパンはどうかな。 コーディングフライパンは逆に、高温では使えないが、低温で使うには適している。 低温で使ってもコーティングのおかげで食材はひっつかないからだ。 また、低温ならば、油もハネることはない。
最近、鶏肉を食べようと思い、コーティングフライパンを買ってみた。
非常に便利なものだ。 しかし注意点もある。
- まず、空焚きが許されない。だから、フライパンが熱くなるまでユーチューブでも見てようと思って ハマってしまうとフライパンが一瞬でオワコンになってしまう。これには気をつける必要がある。
- 金属製のトングも使えない。ステンレスフライパンでは逆で、プラスティックのトングを使うと溶けてしまうから 金属製しか使えなかったのだが、コーティングフライパンではプラスティックのトングを使う必要がある。 まるで女子だ。
- 最後に、これもステンレスとは逆だが、料理が終わってすぐに水で冷やしてはならない。 コーティングが破損するからだ。だから、料理が終わったあとは放置して、あとで洗うというのが正しい使い方になる。 洗う時は、あまり強くこすらなくとも汚れは落ちるから、コーティングのためにもゴシゴシはしない方がいい。
一言でいうと、「コーティングを死守しろ」だ。
鶏肉を焼く時には、風味をつけるためにごま油を使っている。 ごま油は発煙点が低いため、ステンレスでは使えないが、 コーティングとは相性がいい。
どうかな。おいしいよ。