ENS手術後8ヶ月、快適。にやにや

ENS手術後半年の鼻腔

エンプティノーズの手術から8ヶ月経ったが、過去イチで快適だ。 一切のドライ感もないし、1日中完全に通っている。 下鼻甲介自体ないので、アレルギー性の鼻水も出ない。 鼻の学歴はかなり高い。みなさんはどうだろうか。

エンプティノーズ手術前は、もともと夏にあって暑くなってくるとなぜか詰まる という現状があり、最近2度の手術はどちらも、 夏になって鼻詰まりが強くなったことで受診した結果である。 先生に、夏になると詰まるということを言うと不思議がってた。 サウナに入ると鼻が詰まって死ぬほど苦痛だったが、これも消失した。

これはおれの勘だが、 エンプティノーズの場合、鼻腔が広すぎるので 特に夏で外気が暑くなると鼻腔の中のTRPM8が全く活性化されない。 そのため、鼻呼吸の感覚がエンプティになる。 それが手術によって鼻腔を狭めたことによってジェット気流による冷却が発生し、改善したという理屈ではないだろうか。 そして今、鼻腔の冷却具合が夏でも十分になると、 今度は冬に比べて空気が湿っていてドライ感がなくなり、快適になる。 これが、夏になってきて鼻が快適になってきた理由だと思う。 鼻科学は理詰めだ。

最近は、頭の回転も回復してきた。 前にも話したが、おれのギアがもともと6速まであるとすると、 手術前は1速までしか入れられないような感じだった。 思考を深めようとすると、頭の中の虫が騒ぎ出して、 発狂しそうになっていたからだ。 呼吸と思考は密接に繋がっており、呼吸が破綻すると 思考が破綻する。 MotoGPの1速でも自転車よりは十分に速いためなんとかなってきたというだけであり、 自分の中では忸怩たる思いだった。

中学受験の時は6速、時速350kmで走っていた。 算数では思考をすべて頭の中で行い、電撃的に答えを出すというやり方をしていたため、 記述式の学校を受ける時にはずいぶんと苦労したものだ。 ちょっと前に灘卒のベテランちとかべが頭の中で算数を解く動画を出していたが、 たぶんみなさんには信じられないかもしれないが、 ある程度頭が良ければ実際にああいうことが出来てしまうというのは事実だ。

手術後、ギアを少しずつ取り戻しつつあり、 今は、4速くらいなら入るんじゃないかという感じがある。 20年間失っていたものを取り戻すのはそう簡単ではないが、 確実に向上している実感があり、先生には日々感謝している。 もちろん、鼻腔が完全にまともになったわけではないから もとには戻らないだろうが、 少なくとも本を一日没頭して読むことが出来るようになるくらいには回復した。 以前は息苦しくてまともに本も読めなかったのだ。

頭の回転が回復してくると、弊害も生まれてくる。 それは、他人が馬鹿に見えてしょうがない病の再発だ。 中学受験の通信簿には、「自分が人に何かものを言う時に、言われた人の立場にちょっとでも立つことが出来るようになったとき、一段といい少年に成長するでしょう。」 と書いてある。 あの塾は当時は、浅野中学が中央値という特異な塾だったが、 その中でも他人が馬鹿に見えてしょうがなかったのだ。 それが、他人を馬鹿にする態度や言動に繋がっていたと思う。 そして今、これが復活しつつある。 ブライアン・ホークというキャラクターがはじめの一歩に出てくるが、 あれは本当におれそっくりだ。

しかしこれについて折り合う方法を最近見つけた。

例えばだが、競馬においては逃げとか追い込みとか戦略があるものだが、 追い込みというのは、例外的な場合を除けばすべて、 先頭集団が潰しあって下がってきたところを漁夫の利作戦で勝つしかないという 弱者の生存戦略だ。 本当に速くてスタミナがあるのであれば逃げてしまえばいいのだ。 そうすれば、馬群にも影響されないし、確実に勝つことが出来る。 サイレンススズカという馬がこのタイプだった。 ボクシングにもカウンターパンチャーというのがいるが、 似たようなものだ。 本当に実力差があるならば、一方的に攻めて殴ればいいのだ。 でもそう出来ないから、 相手の隙を伺って一発を決めるという戦略を取っている。

馬鹿なやつを見つけて、馬鹿にしたくなったとする。 しかし、それはやめた方がいい。 相手はカウンターを待っている。 それが弱者の生存戦略だからだ。

ではどうすればいいのか。 最近は、にやにやすることを覚えた。 にやにやして何も言わず、ただ相手をアウトボックスして完封してやればいいのだ。 実際相手としては、何か言ってこいと待ってるのにただにやにやされたら、 一番むかつくだろう。 だから「にやにやする」。これが、強者の生存戦略だ。 にやにやというのは、馬鹿にしてるようで馬鹿にしてはいない、 興味があるようでないような、そういう表情のことだ。

このことにようやく40になって気付いた。 おれはゴリゴリの純粋培養人間で、今まで弱者に触れてこなかったため、 彼らがどれほど悪意を持っているのか理解していなかった。

宮沢さんも最終講義で言ってたが、 東大や京大の出身ということはデメリットにもなりうる。 強者は黙ってにやにや、これを基本としたい。

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