中学受験というのがいかに狂ってるかわかるでしょう。
中学受験をしていて、どうすればトップ層に追いつけるか。自分の頭が平均から比べると良いことはわかっていましたが、トップ層にはどうやっても勝てませんでした。
小学生で、頭が良くなることに対してここまで考える子供はいないと思いますが、私が到達した結論は、
「トップ層はメガネをかけている。自分もメガネをかければ頭がよくなるはずだ」
でした。理系脳では、自分と他人がどう違うかを観察して、その違いに理由を見出します。当時考えたのは、メガネのあるなしでした。
私の父親は裸眼で視力1.0ある人ですから、今思うと何もしなければもしかしたら今のように近視にならずに済んだかも知れないのですが、何をトチ狂ったか、私は目を蛍光灯で痛めつけるという凶行に出ました。
他で勉強環境という題目で話そうと思いますが、私は自分の学習机で勉強していることも多く、そこにはスタンド式の蛍光灯を置いていました。
私は頭が良くなるために、蛍光灯に目を近づけて、目を焼くことにしました。太陽を直に見てはならないというのは理科で習っていましたから、蛍光灯を間近で見れば目が悪くなるだろうという予想は立っていました。
そしてその予想は的中し、私の視力は短期間に一気に0.7の軽い近眼まで落ちました。たぶんこの世の中に私以外に視力が落ちて喜ぶ人はいないと思いますが、この時私は歓喜しました。今ではその視力も0.1を切り、メガネなしでは何も見えず本当に不便なので、ICLなどの矯正手術を受けたいと思っているくらいなのですが・・・。
しかし、周りがメガネをかけていることで自分が負けてると思って気後れするくらいであれば、視力をトレードすることになりましたが、自分はメガネをつけているから頭が良いのだという自信を得られたことは、明らかにバカなトレードではありますが、意味がなかったとは言い切れません。もしメガネをかけていなかったら、受験に負けていたかも知れません。
中学受験というのはこういう世界なのです。少しでも頭が良くなりたいと思えば、何だってするのです。
ちなみに私は、これも小学生の時ですが、自分の足に出来たイボが嫌だったので、氷で冷やすと感覚を失って麻酔代わりになるというテレビかなんかで見た知識をもとにして、氷で冷やしたあとに一気にナイフで切り取ったことがあります。基本的に頭の構造が違うので、自分が以外の誰も、メガネをかければ頭が良くなると思っても、目を痛めつけようとは思わないと思います。もしお子さんが自分の目を悪くしようとしていたら、危険人物なのでしかるべき治療をした方がいいです。