麻布の人気を取り戻そう

ツイッターで見つけたのだが、 首都圏の主な難関校の受験者数推移らしい。

知らなかったのだが、おれやルシファーが受験した1997年は、 麻布の方が開成よりも受験者数自体も多かったらしい。

1日校の難易度は、トップ層をどれだけガメられるかで決まっており、 当時は渋渋とかもなかったわけだから基本的には麻布か開成の二択で、 その中でも麻布の方が人気があったというわけだ。 当然、難易度もそれに応じて高かった。

ところが2005年くらいからは 開成が明確に逆転して、今ではかなりの差がついてしまっている。

なぜだろうか。

おれが思いつく理由は3つある。

1つ目は、自由系の学校が人気を失ってること。 最近では栄光学園が人気を失って聖光に難易度を逆転されているが これもおれの時代では信じられないことだった。 さらに年上の世代に聞くと、お前はパラレルワールドから来たのか?と言った感じになると思う。 小田和正は栄光志望だったが、栄光に落ちて泣く泣く聖光に進学したことで有名だ。

2つ目は、麻布の受験生は渋渋に流れてること。 渋谷系は「共学の麻布」を標榜しており、実態はそれとは異なると思うが、 それなりに自由で、かつ共学ということで、人気がある。 そもそもトップレベルの共学は首都圏だと渋幕と渋渋くらいしかないので、 共学志向の家庭がこれらを強く志望することは自然だが、 その中でも、もしこれらの学校がなかったら麻布を受けていたという層の方が、 麻布を見限っているのだと思う。 共学に行ってほしいという意志は、男女関係で失敗してほしくないからであり、 結局のところ「無難に育ってほしい」という思いが根っこにある。 だから、麻布のようにパルプンテ系の学校は見限られやすい。

3つ目は、地方からの遠征組が少ないからだろう。 1997年の時点では、灘の受験日は1月の末であり、 おそらく関東から灘遠征をする家庭も少なかったと思う。 森林原人やルシファーすらも遠征してないことから、 灘遠征をする家庭はほぼゼロに近かったのではないだろうか。 次に、地方からの遠征を考える場合、麻布と開成ならばどちらを受ける方が率が高いかというと、 それは断然開成だろうと思う。 灘の問題は高難易度のAタイプであり、同じくAタイプの開成の問題にはほぼ無勉強で対応出来るからだ。 一方で麻布はBタイプの上に問題もかなり特殊なので対策が必要だと思う。 九州の英進館などは、そもそも地域の最難関が簡単なので裏ボス遠征用クラスが存在するらしいが、 関西には存在しないものと思われる。 対策が必要な上に、偏差値もこれだけ差がついてしまうと、 麻布を受けてくれる灘合格者はほぼ皆無であろう。

今後どうなるかだが、 2024年にこの30年の底値を更新したわけだが、 どうも2025年入試も受験者が減る見込みらしい。

もう終わりなのかもしれない。 実際、麻布が今後、人気を取り戻すことはかなり困難であるように思う。 あの学校は別に大学受験的なカリキュラムが優れているわけでもないし、 広尾にあり立地が良いことも、メリットかと言われると、ぶっちゃけだから何なの?という感じだ。

麻布の良さは、トップレベルの生徒と一緒に6年過ごせるところのみにある。 2000年くらいまではそれがまだあったのだ。 しかしそれが失われてしまえば、人気を失っていく運命にある。 麻布ブランドに魅力を感じる受験者は一定保てるだろうが、 それも、東大合格者が30台とかになってしまえば、かなり厳しくなる。

改築の準備のため、隣のビルを買収したり、色々動いてはいるらしいが、 時間もかかることなので、その頃にはもう芝あたりに抜かれていても不思議ではない。

そこで提案なのだが、麻布は、女子校との交流制度を作ったらどうだろうか。 これはどのような制度かというと、定期的に、都内の女子校に出向き、交流する。 逆に、女子校からも麻布にたまに来てもらい、交流する。 これは女子校からしても、麻布の生徒と交流を持てることは 魅力的だろうし、麻布か渋渋かで迷う家庭に対しての一定の訴求にもなる。 というか、エロガキ受験生は麻布を熱望するだろう。 交流して何をするかだが、英語ディスカッションでもすればいいと思う。 一番良いのは体育(水泳)だろうが。

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