おれはボクシングは結構面白いと思っている。
軽量級は微妙だけど、スーパーフェザーくらいから はちゃんとした成人男性の体格をした 大人が殴り合うわけで、人種もアジアだけではなく欧米も混ざってくるわけだから、関心がある。 実際に強いんだろうなというのがわかるから。
新型コロナウイルスの影響で、オリンピックが釈迦ったこともそうだけど、 いわゆる観戦スポーツは片っ端から興行が潰れてしまっていて、大打撃を受けている。 ボクシングも当然そのうちの一つで、試合の延期が起こったり、あったとしても無観客試合でビジネスとして成立していないということもある。 行く先が不透明な中、引退した選手もいる。
A-SIGN BOXINGはYoutubeのチャンネルで、 横浜光ジムの石井一太郎会長が運営しているチャンネルだ。 石井会長は調べてみると、中学受験をして明治付属に入っている。 この中学は四谷大塚で偏差値60だから、結構難しい。 石井会長は大学でボクシングを始めてから、ライト級の東洋チャンピオンにまでなっていて、 それから横浜光ジムの会長に就任している。
今、コロナで興行が潰れる中、A-SIGNが熱心に取り組んでいるのが 興行のネット配信による収益化で、平時にはボクシング専門チャンネルとして解説や評論を行いファンを獲得し、 そのチャンネルで興行の宣伝をし、配信することでマネタイズしている。 収益は、広告収益の他、クラウドファンディングも行っており、 来る12月26日(土)の興行にはすでに3000万円以上の売上がある。
Youtube配信が売上3000万円!? この興行は何がそんなにすごいのか。
まず、A-SIGNの番組はテレビで見るボクシングと何が違うかというと、 テレビでは基本的に世界戦しかやらない。 世界戦でも全部やるわけではなく、最近では視聴率のとれる試合しかやらない。 最近だったら、井上と村田くらいしかやってないはずだ。 一方で、A-SIGNの番組は、ふだん行われている興行がそのまま放映される。 そこには今までだったら見ることもなかったであろうこれからの選手や、 キャリアに少し陰のある選手なども登場する。 これがリアルでいいと思う。 スーパーアスリートの試合は当然面白いが、 感情移入出来るのはやはり、ふつうのアスリートだ。
しかし今回は、スーパーアスリートの試合もYoutubeで配信する。 伊藤雅雪は元スーパーフェザー級のIBF王者で、 トップランク社所属のまごうことなきスーパーアスリートなのだが、 なんと彼の復帰戦がYoutubeで配信される。 これが3000万円もの売上を達成している大きな理由だと思う。 相手も、スーパーフェザーの東洋チャンピオンであり、負け無しの選手であるから、 決して楽勝な試合ではない。
加えて、赤穂亮、坂井ショーキも出場する。 この2人も人気がある。
赤穂亮は、自身でユーチューブもやってて登録が1万5000人ほどあるし、 彼自身、満を持して臨んだ世界挑戦で苦渋を舐めるなど、人生にドラマがある。記事
坂井ショーキはメキシコからの逆輸入ボクサーで、 メキシコでボクシングのキャリアをスタートして、名門ジムで研鑽を積んだが、 試合のマッチングが微妙であまり順風満帆にはいかず、 日本からキャリアを再スタートさせたという変わり種だ。 こういう人生のドラマがある選手だが、 ボクシングのスタイル自体が日本のものとは違うため、こういった点も見どころとなる。 ウェルター級という日本では選手層の中量級での挑戦であることも、 これから日本、アジアととっていくことへの楽しみがある。
個人的には、坂井ショーキの試合が一番楽しみなので、 坂井ショーキの応援をしておいた。
試合は12月26日14:00開始。おれは見る。お前らも見ろよ。