最後のパワーリフティング挑戦

おれが今自殺するとしたら後悔するだろうと思うことはいくつかあるが、 その1つはパワーリフティングでやり残したことがあることだ。

おれは名門麻布時代は陸上をやっていて、 当時腕相撲に熱中していたから 腕を太くするために アームカールやベンチプレスはやっていたのだが、 陸上を引退して高3になってから近くのスポーツクラブに入会し、 そこで本格的に筋トレを始めた。 入った当時が65キロだったが、3ヶ月くらいで68キロになり、 飽きただったかなんだったか理由は忘れたが、退会した。

名門京都大学に入り、何かスポーツをやろうと考えた。 最初に考えたのは陸上だったが、陸上は 短距離でも練習時間がそれなりに長くなる傾向があり、 学業との両立は難しいだろうなぁと考えた。 京大電電はブラック学部と有名であり、勉強に集中しなければ 簡単に落第してしまう。 おれは友達と一緒に試験対策をするというタイプではなく 一匹狼なので、なおのことだ。

そこで思いついたのが筋トレだった。 京大体育会には京大バーベル部という部活があり、そこに入った。 今調べると部員もかなり多くなっているようだが、 当時は部員はほぼおらず、確か、部員の数が足りずに廃部がどうとかいう 話があるくらい瀬戸際だったように思う。

本当に感謝していることはそこで筋トレの基礎を学んだことだ。 栄養学などのことは当時のものはあまり当てにならないが、 トレーニングの仕方自体は今でも通用するものが多い。 ジムに再入会したのが確か、日立にいた時に戸塚のゴールドジムに 会社の都度払いを使って通っていたように思う。 しかしこれは、日立の日式ストレス労働と両立することは難しく、 じきにやめてしまった。

筋トレを明確に再開したのは例のV社に転職したため 木場に引っ越した時だ。 その時は東陽町のYMCAに通っていたように思う。 その後木場のエニタイムに移籍したが、確か当時はまだなかったのだろう。

ここから、漫然と健康維持++レベルで続けてきた。 もっとも良い時でインクラインダンベルベンチがトレーニング重量40キロ、 ベンチプレスが換算で120キロ、スクワットが一発160キロまでは やった。しかしそれ以上はやらなかった。 怪我のリスクもあるし、仕事もあって集中出来なかったからだ。 実際怪我は腰を3回断裂して、肩もローテーターカフを損傷したため この2年くらいは高強度のトレーニングは出来ていなかった。

おれは来月40になるが、今思うことは、「これでいいのか、おい!おれの筋肉やい!」ということだ。

おれの京大時代のベンチプレスは試合で130キロが最高だった。 これは特別弱くもないが、強くもないという微妙なレベルだ。 一般的に、ベンチプレスがそれなりに強いというラインは150キロだと思う。 例えば、お笑い芸人のパッション屋良は学生時代に投擲競技をやっていたが、 ベンチプレスのマックスは160キロだったという。 試合形式はかなり厳しいので少しは下がると思うが、 あのくらい胸板があって挙げられるのが150キロという大台だ。 130キロだと、確かに胸板は厚いけどやばさはない。 学生時代にスクワットはそこまでやらなかったが、 練習では170キロくらいはやっていたはず。 その後エニタイム時代には160一発を挙げている。 スクワットも大台の200キロを挙げたい。

まとめると、おれはベンチプレス150キロ、スクワット200キロを挙げずして 自殺したくない。

肩を怪我してから、なぜ自分は肩を怪我しがちなのか分析し、 肩を壊さないようにはどうすればいいか、考えてきた。 そしてある程度、対策がわかってきた。 スクワットもおれは股関節を痛めがちなのだが、 これに対しても新しく使い始めたアシックスのスクワットシューズと かなり相性が良く、また、股関節のストレッチについても 対策がわかってきた。 だから以前はスクワットをしたら歩けなくなるくらい痛かったのだが、 最近は直近で130キロでトレーニングしたが、痛くなっていない。 バーベル部に入ってから20年余り経って、 色々やって失敗して、ようやくまともにトレーニングを続ける方法が わかってきたような気がしている。

そこで、これが最後の挑戦という気持ちで ベンチプレスとスクワットの大台にチャレンジしようというのだ。 この高みを本気でボコしにいく。 年齢が40ということで、関節や腱も20歳の時ほど丈夫ではないし、 明らかに身体の回復も遅くなっているが、 ここを逃すと間違いなくもう挑戦出来なくなる。 例えば、キムコリンズという陸上選手は40歳で9.93で走ったし、 ロニーコールマンは41歳までMrオリンピアの地位を守った。 つまり、やろうと思えば出来なくもないということだ。 しかし50になったら絶対に無理だ。これははっきりしている。 テストステロンレベルだけを見ると、40歳というのはまだ20歳と同じくらいのレベルを保っているが、 50,60となるにつれて急降下する。 こうなると、身体の回復力が下がっていることも相まって、 もうどうしようもない。 やはり、ここで仕掛けるしかない。

ジムも、エニタイムを解約してもっと本格的なジムを契約した。 そこに明日から通う予定だ。 サイクルとしては、 (胸二頭)(脚)(オフ)(肩三頭)(広背筋)(オフ)という感じで 続けていく。

今はおそらくベンチプレスは100キロくらい、スクワットは150キロがどうかなという レベルだが、これを半年で120キロ、170キロレベルに戻す。 その後1年で限界を突破する。 ハードなトレーニングで死ぬかも知れないが、やるしかない。 お前らも攻めろよ。

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