新型コロナウイルスの感染者が実際に指数爆発してることに感動する理系の者

新型コロナウイルスの対策班や、 ダイヤモンドプリンセス号の一件ですっかり有名になってしまったためここぞとばかりに露出をはじめた イワケンもそうだけど、基本的にはその道の専門家だ。

おれは大学で修士までしか行ってないけど、そのくらいまで勉強すると、 専門家というのがどういう人間なのかぼんやりとわかってくる。 すると、彼らが言ってることはきっと正しいんだろうと信じられるわけだ。

しかし世の中には、専門家のいうことは間違ってるとか 何の科学的根拠もなく批判する人が溢れている。 政治家(政治の専門家)に対しても、あいつはおれたちのことを騙そうとしていると本当に思い込んでいる人たちがいる。 これらは自分たちの生活に近いところにある分野だから、なんとなく口を突っ込んでみたくなるのだろうかと思いきや、 相対性理論に間違いを発見したからチェックしてくれと大学教授にくだらないレポートを送ってくるキチガイもいるらしい。 専門家も大変だ。

おれは「バカなやつほど自分のアレンジをしようとする」 という、自身の観察から導いた持論を持っているのだが、 これも似たようなことだ。 バカなやつほど、大学で学ぶことで得られる知識や経験を過小評価し、 独自路線でやろうとするものだ。 学校なんかいかんでええとか、さむすぎて笑いすら起こらない。

日本人がまともに自粛出来ないのは、教育が破綻してるからだと述べてきた。 それは、指数爆発というものに対する感覚がないからだ。 ドイツのメルケルが、基本再生産数は1を少しでも超えるととてつもなく影響がある数なのだという 話をしていて、「さすが物理学の博士様やー」と言う人がいるのだが、 そのくらいはぶっちゃけ中学生でもわかるくらいである。 つまり、世の中の人間というのは、中学生でもわかるようなことをあんまり理解していないのだ。 だから、接触を8割減らせと言ってるのに7割じゃだめなんですか?みたいなことをうっかり口に出してしまう。 その8割の根拠が完全に理解出来ないとしても、 基本再生産数が1を「少し」でも超えるとだめだということがわかれば、その1割を削ろうとは思わないはずだ。

さて、おれは今朝起きた時にふと思ったのだが、 新型コロナウイルスの実際の感染者数は見事に指数関数を描いている。 実際には、検査数に律速されているため最近では少し直線気味になっているけど少なくとも初期の頃はきれいな指数曲線であった。 不謹慎ではあるが、この事実に感動したわけである。 つまり、感染が指数関数になるということは理系ならば計算せずとも直感的にわかることなのであるが、 感染者数が実際にその理論通りになるというのは結構驚きなのだ。 例えば、電気電子の世界や、その一つ上の計算機の世界で理論と実践が一致することはそれほど驚くべきことではない。 なぜならば一番下にいるのが電気という物理現象だからだ。 しかし、この複雑な人間社会において、感染数がほぼ理論通りになるというのはそれよりは遙かに疑わしいことであり、 実際にそうなっているのは驚くに値することだ。

人類と新型コロナとの戦いにおいて、唯一の希望はここにある。 つまり、新型コロナの感染はマクロで見ると 理論によって説明がつき、理論によって食い止めることが出来るのだ。 この考えからも、専門家のいうことを信じて、それに従うのがもっともよいと考えることが出来るのだ。

もっとも、さきほどコロナで露出して調子に乗ってる人間としてイワケンを一人挙げたけど、 8おじ(8割おじさん)こと西浦氏もそうだ。 8割という提言がなぜか政府によって7割、6割とねぎらえたことを 8割おじさんと自虐しているわけであるが、なんとも寒い。 まるで、大学デビューだ。 今まであまり陽の当たらない分野だったから気持ちはわからないことはないけど、 この病気で死んでる人が山ほどいる現状を考えれば、 コロナデビューしてる場合ではないだろと言いたくなる。 自粛してほしいものだ。

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